「暑い日はマメだって..」
私は家で、珍しく本を読んでいると。
その内に、ガシャン、バシンとマメは音を立て始めた。
この暑さで、家にいられないから外に出ようとしてい
る行動の音である。
この暑さを避ける為に囲いから、外に出ようとチャレ
ンジしているのだ。
壁は、プラスチック製でスクリューネジで止めてい
るので亀の爪では、とても太刀打ちできないのだ。
そのようなことは、マメも十分に承知なはずだのに。
それでも何度も何度も、壁に爪をたて登りかけよう
としては、ガシャンとかバシンという音をたてて滑り
落ちては、登を繰り返しているのだ。
私も一応は、「マメどうしたの」声をかける。
だけど相手は、亀だから犬猫のように返事はしない。
一心不乱に出ようとして、頑張っている。
思わず、外に散歩でも連れてやろうかと心が動いた
けど、私も自転車で散歩の帰帰りで汗びっしょり。
その理由で、躊躇っていた間も頑張っているマメ。
マメのように、生まず耐えまず頑張っている者は結局
ウサギと走る競争に勝ったように、努力が報われるの
だとマメの姿を見て実感した。
ただ、一つの条件がある。
同じ努力するにしても、間違った方向性に舵を切ってい
ないか、確かめる術を持っているかいないかにかかわる
ということだ。
これまた、問題だ。
春風するめ