いま夏休み真っ最中

  家族には、学校にいっている子供はいないなのだけど
 町内会のラジオ体操に出かけている。
 ラジオ体操会場を見回すと隣の奥さんも、ラジオ体操に
 来ていた。「途中半端な散歩よりも、ラジオ体操をしてい
 るほうが痩せるのに良い」と話していた。
 
 私は、ラジオ体操に興味が無いのだが「家内が行くよ」と
 いうので、行くことになった。
 母の朝の食事を用意から腹筋の運動前2時間かかるの
 で4時に起きている。10日間くらいの期間のようだから
 無理ないところか。6時30分に始まる。
 小学校の児童が対象だが、結構町内会の人、町内会長
 など中学生なども混じっての体操だ。
 私なんぞ、第一体操は、うろ覚え程度で第二体操は、ま
 だら覚えになっている。
 その点、家内は第一も第二体操もしっかり覚えている。
 この差は、なんだろうか。

 子供達の夏休みは、私にはあまり関係が無いと思ってい
 たが60歳代半ばでラジオ体操をするとは、思ってもいな
 かったよ。
 でも、体操が終わってカードを持って並びシールを貼って
 貰うのだ。貼るのは、小学生の年長組だ。
 私も、照れくさいがシールを貼って貰う順番に並んでいる。
 年を取るほどに、慣れる生活かね。
 
                   春風するめ

昨日と違うから

いつものようにコーヒーを入れ、寝ている母の足をベッド横に向けて起こした。
ところが、腰元がしっかり安定していないので後ろにひっくり返りそうになった。
母は、「まことね、昨日の母さんだと思わないで欲しい。日々からだがよわってい
るのだから」と言い出した。
実は、床ズレ防止用のマットに替えたばかりで、マットの固定仕方がうまく出来ず
不安定感を与えてしまった。
そんなこと知っているはずなのにと、思ったが母に説明することを止めて「わかった
よ」と返事した。マットに関係なく長く起きて、座っていられないようだ。
順番も洗顔を後にしてソバにコーヒーへと替えた。
辛くなったら「横になってもいいかい」というので、息も切らさず準備をはじめるの
である。
「いつまで、この状態が維持できるのだろうか」と不謹慎なことを胸の内で思ってし
まう。今の私は「母に、手一杯の事をして」の気持ちをしているだけなのだが。
先日「石狩川下流をさかのぼるツアー」の体験学習会に参加した。砂丘と植物、石狩
川の湿地(氾濫原)植生など。石狩の灯台が砂浜の真ん中に立っているのを見た。
灯台は、今から100年前に立てられ石狩川の土砂などで堆積され今の状態になったと
説明があった。その話を思い出した。
同じ事繰り返している毎日でも何かが、違うぞという日を送っているかが問われている
気がした。
陸の先端にあるはずの灯台が、いつの間にか内陸部に立っているこれじゃ役にたたない
ですめば良いが。

(灯台の後ろに建物あるほうが陸地になっている)
私も、思い当たる事がある。
                      春風するめ

産地、どうでもいいや

 日曜日、長女が来たので「ビールあるぞ、飲んで
いかないか」と誘う。
長女は、「今日は、マラソンで走るので飲まないから」
と断られた。
夕方、マラソンから帰ってきたのでもう一度ビールを誘
うと家内が、ビールのつまみを冷蔵庫から出し、魚をコ
ンロで焼いて持ってきた。
「勇払の子持ちでシシャモでだよ」と、それを食べた長
女が「何かあまり、美味しくないんで無いの」というので
ある。
家内はすかさず、「樺太シシヤモと勘違いしているので
は、それとも本物と区別がつかないのかなぁ」と言い出
した。
買ってきた、パッケージには国産の記入になっているし
昨日、買い物に私も家内と一緒だったので間違いない。

そう思っていると家内から、「どちらが美味しい」と聞か
れたので、美味しければいいさぁ」と答えてしまった。

魚は捕れて帰る漁港が産地になると聞いていたし、昔は
日本近海での水揚げ物だったが、今じゃ輸入魚で店頭
に並んでいるので偽物本物という区別を、しないことにし
ている。
あとで、問題になるだろうか。
長女も、味に慣れたのか何もいわずに食べ始めた。

                        春風するめ

暑い日はマメだって

  「暑い日はマメだって..」

 私は家で、珍しく本を読んでいると。
その内に、ガシャン、バシンとマメは音を立て始めた。
この暑さで、家にいられないから外に出ようとしてい
る行動の音である。
この暑さを避ける為に囲いから、外に出ようとチャレ
ンジしているのだ。
壁は、プラスチック製でスクリューネジで止めてい
るので亀の爪では、とても太刀打ちできないのだ。
そのようなことは、マメも十分に承知なはずだのに。
それでも何度も何度も、壁に爪をたて登りかけよう
としては、ガシャンとかバシンという音をたてて滑り
落ちては、登を繰り返しているのだ。
私も一応は、「マメどうしたの」声をかける。
だけど相手は、亀だから犬猫のように返事はしない。
一心不乱に出ようとして、頑張っている。

思わず、外に散歩でも連れてやろうかと心が動いた
けど、私も自転車で散歩の帰帰りで汗びっしょり。
その理由で、躊躇っていた間も頑張っているマメ。

マメのように、生まず耐えまず頑張っている者は結局
ウサギと走る競争に勝ったように、努力が報われるの
だとマメの姿を見て実感した。
ただ、一つの条件がある。
同じ努力するにしても、間違った方向性に舵を切ってい
ないか、確かめる術を持っているかいないかにかかわる
ということだ。
これまた、問題だ。

                        春風するめ

近頃の飲み水ことで

子供の頃、「生水は、腹をこわすよ」とよくいわ
れた事が、この年になっても頭から離れず水を沸
かした物を飲むようになっている。
沸かすと当然、お茶が一般的だろうと飲んでいた。
その内に、体重がを落とすためにウーロン茶を3リ
ットル入るポットに、作って飲んでいた。
そのうち、健康的にと思いナタ豆茶を飲用する。

ところが、次女が一緒に住むようになって、「ナタ豆
茶は、どうも...」と、苦情が入る。
「臭いが嫌いだ」というのである。
仕方なくナタ豆茶を使い果たして、麦茶にするとな
かなかの評判がよろしいので、一年位続ける。
今度は、私が何か物足りないという気持ちが芽生え
て来た。

それは、なんだろうかと思いながら母の様子を見に行
く。マスクをしながら寝ていったが、気配を感じ目を覚
ましたので、マスクを外して「のど渇かないかい」と聞
く。
「口の中カラカワなので、水を貰おうか」となり、ポット
からお茶をついで飲んで貰った。
「麦茶でなく、煎茶でも飲みたいね」と母は、いつになく
いうのである。「麦茶を使い切ったらお茶にするね」と納
得してもらったが、私も、煎茶もいいよなと同感した。
ただお茶は、時間が過ぎるほどに、緑から茶色に変わる
のが欠点だけど、あとは不足ない。

煎茶を入れて飲んでみると、お茶の甘い味が私には足り
ないということが、分かった。
お茶一杯、満足するまで時間がかかった。
これも、年のせいだろうか。

春風するめ

数えているんだ...

 毎朝、いつものように母の食事とコーヒーに洗顔を
終えベッドに寝かせる。
「一息ついた」と、返事を求める。
「ついたよ」との返事を聞いて、腹筋運動を30回以上
を目標として始める。
この目標は、母には内緒だ。
足を上げたら、すぐ足をおろして良いと言って、一、二
と号令を掛けながらやっていく、一九回くらいになると
母は、辛くなって来たのか、パタンと足を上げないでし
まった。
「チョット休もうか」というと、五秒位してから足を上げ
だした。
二〇と数えていく、五?六回すると又足を上げるの止め
るので、「あと一五回だよ」といって、一から数え始める
のだ。
なぜ、そうするかというと三〇回以上腹筋運動をさせよ
うと下心がある。
ところが、母は、辛いのか「ダブって数えているよ」と指
摘するのだ。
「そうかい、ゴメンね」と「あと五回で終わりだから」と謝
っておく。
母は、いう「八八歳の年寄りに今更、運動しても何にもな
らない」とね。
私は、「その運動をするには、事情があるんだ」と、母に
話していないが、通事を良くする為の、腹筋運動さ。
三〇回以上させることが出来なかった。
頑張れ母さん。
そして、母さんごめんよ。

                           春風するめ

もらい物の始末の仕方で分かる...

 散歩というほどの格好で歩いてたのでは無いけど、
向こうから赤ちゃんをベビーカーに載せ、もう一人の
子は4?5歳児くらいの女の子だろうか、たどたどしい
足取りで歩いてきた。
何気に通り過ぎようとしたとき、その子は私の持ってい
る黄色いタンポポの花を指で指した。
私も、春の訪れを感じる感覚を持たねばと道に咲いてい
るのを取っていたものだ。
これを幼児に渡すと、「これ、これ」って母親に見せるの
である。
当然、その子の母親は礼をいっていた。
私は、その行動にビックリした。

まだ、幼い子に貰った物を親に教えさせる教育。
この事をさせているのか、どうなのかわは分からないが、
礼節を教えていると感じた。
人に物を送るより、受け取り方の作法といって良いだろう
これが、一番難しいのでは無いかと思っている。
つまり、親宛に来た荷物を子供達が、勝手に開けどこから
来たのか分からないでしまうと、後で礼を言うべきか又は
お金を支払う物だったのか分からない。
ということである。
もしかして、会社でもあるのではないか、会社宛に届く物
があったとする。
社長や所長が居ないし、賞味期限が切れそうだとか、色ん
な理由つけたり、又は、社長の代理が私だよという態度で
そして「そんな、わずかな物で一回一回報告しなくても」と、
勝手に開ける。
挙げ句の果てに、報告無しで終わってしまう出来事でもある。

この様な状態は、良くないはずだが、報告をさせる事出来な
い上司、担当者がいないだろうか。
個人の家なら親、会社なら社長に貰い物がどの様な品物だ
ったと報告無しで処理されていると後で、赤恥又は、損害に
発展そこまで行かなくても常識が問われるところだ。
この様に分別出来ない人は、育ちはいかがな人かなと昔は
言われたものだ。
この事からして仕事関係、人間関係でドラブル発生しないかと
考えさせられる。
その意味で、タンポポの花を受け取った幼児の子は、母親に
貰った事を知らせた、つまり報告の出来る教養ある大人にな
るだろうと思うは、自然ではないか。
                            春風するめ

久ぶりに人の..

  

 久しぶりに一人で、街に出掛けた。
役所に税金の事でいった。
役所に訪れる客は、少なかった。
私は、受付順の番号札取って待つこと知らなくて、
椅子に座っていると係官の人が来て。
私より後に来た人が、番号札を取ってくださいと
その人に行ったので、私も番号札を取ったら係官
の人は、その人に「申し訳ないのですが、この人が
先に来ていたので取り替えてください」といって、
私の番号札を取り替えたのである。

そして、番号を呼ばれたので私は、その人の前を通
る時、会釈をした。
その人は、わかっているよというような顔で挨拶を返
してくれた。
そんな、小さな出来事だったが、何故か感激した。
気を遣ってくれた役人、番号札を替えられても咄嗟に
判断出来行動する人がいるということだ。

近頃のニュースは、調子の良い事と極端に暗い話ば
かりの中で人の心の琴線に触れた気がして、感謝しな
がら家路に着くことが出来た。。

                        春風するめ

旨くなくても..

 朝、いつものようにソバをベッドのサイドテー
ブルに置く。
食べ終わる頃に、人肌温度の濡れタオルで顔を
自分で拭いてもらう順序だ。
母は、ソバを食べながらコーヒーを飲み。
美味しそうだ。
私なら、その組み合わせなら美味しくないと思う
のだが。
そこら辺が、私と母との味覚は違うようだ。

ヘルパーさんが来ない日曜日は、家内と交代交
代で母の食事を管理している。
弁当を配食してもらっているので助かる。
その弁当をだって母は、一人で食べる事が難しく
なってきているので日曜日以外はヘルパーさんを
頼んでいる。
それで日曜日の食事の介助をこちらでとなるわけ
だ。
食事の手伝うなかで、母は一口食べることに「旨く
ない」と眉間に皺を八の字にするのである。
しばらく、黙ったままで口を開こうとしないのだ「糖
尿病だから仕方が無い」といって、次の食べ物を口
に運び食べてもらうと黙ってしまう。
これじゃ、食事がいつまでたっても終わらないと焦っ
てしまう。
この焦る気持ちを抑え、にこやかな顔を作って母の
眉間にある八の字によせた皺を指でのばすようにす
ると、母は笑い出すのである。
母には、このジョークを効いたようだ。

ソバ、コーヒーと配食される弁当(糖尿食)しか楽し
みがなく、愚痴も出るのも仕方が無いかと思う。

                        春風するめ

余計なお世話か…

 5月のはじめまで、今年は寒かった。
今年は雪が多く、帯広なんか5月の中旬の前あたりまで
雪が降っていた。
毎年、5月の連休に乗用車のタイヤを交換して除雪機を
仕舞う段取りでいた。
今年は、いつになく雨ばっかりで交換時期と風邪を引い
てタイヤ交換のタイミングがずれてしまった。

家内の車と次女のタイヤを交換した。
ほうんとうは次女の車は、次女の旦那がするべきと思って
いるが、除雪機を仕舞う都合があるので交換してやった。
次女にさりげなく「タイや交換してから」といった。
「そう、タイヤ交換する前に交換するかいと聞いて欲しかっ
た」という返事ではないか。
感謝どころか迷惑だという口調だ。
私は、開いた口が塞がらないという気分になった。
確かに、いつ雪が降るか分からない天候であるが、その言
いぐさはないべと腹が立ち、呆れて口をなるべく聞かない
ぞと、いう気持ちを持ったね。
二三日、次女とはさり気に口をきかないようにしていた。

翌々日に、自動車免許証の更新の帰りだと三女が家に寄っ
た。
三女は、しばらくして帰るというので地下鉄の駅まで送って
いるとき「父さん、さっちゃん(次女)は、言い過ぎたと言って
いる」と話するのだ。

私は、色々な思いがあるけど「まぁ、いいか」と許すようにし
た。
近頃の私は、どこか変なんだろうかと悩んでしまいそうだ。

                          春風するめ