意地悪な..

 枝で木の実をついばんでいるトリを見ていると、不思
議な光景を見ることがしばしばある。
種類の違っていても仲良くしているけど、そこにも序列
があることは分かっている。
身体の大きい方が、優先順位だ。
でも、その事に反する行動というのか、意味不明の行為
をするのかいる。
ヒヨドリの一羽がコムクドリの一羽に対してだけ枝に止ま
らせないで追い払うのだ。他のコムクドリには目もくれず
に飛んでいって追い払う行動に出る。
他にもう一種類、ムクドリも来ているが必要以上に意地
悪しているように思えない。
黙って様子を見ているが、どうも理由が分からない。
大変なトリの世界だなぁと感じてしまう。

人は、鳥と違って言葉があるので融和をはかり安いと思っ
たりして。
いつだったか「この様にして欲しい」と家内に頼んだ。
家内が母のベッド周りを清掃していた「今、手が離せないの
で後でね」と。
断りの返事であるが、もし、機嫌が悪かったならどの様な言
葉で帰ってくるだろうか。
気持ちいい返事、当たり障りの無い気を遣った返事は、1+1
=2と計算できるが、機嫌が悪かったら違った返事なり答え
も出せないということか。

この様に想像してみると、あのようなトリの世界でも問題が
あっても簡単明快であるのかも知れない。

このとらえ方は、正しいのだろうか疑問に思うところだ。

                         春風するめ

母の部屋に入る度に

 「だれ、」と聞くので「俺だ」と返事するが、その返事が聞こ
えないらしい。
近頃、特にひどくなってきた。
「俺だ」では、理解出来ないらしく「俺って、誰だい」と聞かれる。
勘弁してよと思いながら、自分の事を「息子さんだよ」とか「まこ
とさんですよ」と言うが、すんなりと納得出来るというところまで
いかない。
それでいて、つい愚痴をいったりすると聞こえたりするんだよ。
「なんだい、聞こえるのかい」というと、母が「そんなことはない
よ」と返事だ。
聞こえたり、聞こえなかったりで波打っているそうだ。

母も部屋に一人っきりの時間が多く、ヘルパーさんが話し相手
の中心の状態だ。
誰にでも来る「老い」。
老いて身体が思うように動かなければ、誰かの母の様に助けを
得なければならない。
いずれは、自分もと意識しなければならない。

その意味で、介護施設の存在が大きいとおもう。
それも、慣れると「有りがたい」から「ちょっと、不満」への間の
問題が出てくる。
いずれにしても、自分の良い立場を維持するには懐具合で決ま
るのだと思うと、考えさせられてしまう。

                              春風するめ

庭の真ん中に

 家内は食卓の残りなどを庭にある堆肥つくりの所へ捨て
にいって帰って来ると、すぐカラスがやってきて物色してい
る。
そこまでは、いいのだが散らかすので目立って困る。
まだ真っ白な雪がある中に、黄色や緑など配列まばらな色合
いが散らばっている。
他人の土地や道路に出ているのではないけれど、隣近所の二
階から庭を、見られている。
そろそろ苦情が来て来るかなと毎日が、ヒヤヒヤものだ。

この間も、タラバガニの甲羅をくわえて、カラスが飛び出した。
ハッキリ分かる、そのドハデな姿よ。
「どこへ持って行くのだろうか、少なくても隣近所の屋根で店
を広げるなよ」と、屋根の上で散らかす様を思い浮かべ。
周りを見ると、向かいの奥さんが、一部始終を見ていたよ。
「まずい人が、こちらを見ていた。あのおばさん結構意地くそ
悪いから」と、カラスの行動が腹立たしく思うが仕方が無い。

家内に注意しようか。
「肥料の堆積所に残飯を入れるなら、雪などで覆っておくよう
に」と。
家内も、向かいのおばさんと同じで「はい」って、素直にいうこ
と聞くだろうか。
よくも、私の周りに素直になれない連中が集まったものだと。
余計なエネルギーを使わず、静観するか。

                            春風するめ

寒さに耐えて..

  
 人の心まで凍る様な寒さの朝、キジが事務所近くに来る
ので落花生を一握りつまんでまいた。
これを、1週間位続くとカラスがやってきて、キジの為に蒔
いた豆を食べ始めたのだ。

カラスも来る事は分かっているが、何故か腹が立つ。
「コラーッ」と、大声を出して追っ払う。
すぐ後からくるので無駄だ。
キジは、カラスを追っ払う事が出来たのか出来ないのか分
からないが、今度は木の幹とか枝の密集している所に蒔く
ようにした。
朝の7時から8時30分位の間にキジが登場だ。
カラスは、午後の3時頃となっている。

それなら、私が蒔いた物ほとんどがキジが食べているから
心配しなくても良いのではないかとなるけど、納得いかない。
この出来事を、家に帰ってから家内に話した。
「キジっ子って、寒い冬に風にも吹雪にもにジーッと、身動
きせずに我慢しているんだよ」っと、調子ずれた返事がきた。

何だかんだと色々ある厳しい寒さであるけど、が平和である
から、耐えられるということか。

                          春風するめ

木が少なくなってわかる..

 休みの日、何気に庭を見ていた。
黒い物が窓を掠(かす)めるように飛んでいく。
チョット大きめの鳥だ。
どんな鳥だろうかと期待して見てみると、カラスだよ。
カラス以外のトリを期待したが、何か興味ひく物がある
のだろうか。

いつものように、リンゴ吊してある枝にヒヨドリやムクド
リが止まっている所へ、カラスが割り込むように止まった。
ヒヨドリとムクドリは、庭の端の松の木に飛んでいった。

その光景を見て思い出した。
ニワトリを飼っていた頃、スズメが我が物顔でいて、その
そのスズメを狙って、ハヤブサが来たことを。
トリの敵はトリだという自然の掟を知ったものだ。
その事を今振りかえると、一つ成長して心豊かになったよ
うな気がした感じだ。
今は、もう体力の衰えというか、家の周りの環境が許さ
ないだろう。
それでニワトリを飼うのを止めたようなものだった。
後始末が大変だったな。
鶏小屋を解体するのが、ついでに木も冬の囲い支度するの
が大変というっことで木を倒してしまった。
今じゃ木も、3本になってしてしまった。

木が少なくなるとスズメの飛来は、まばらというところか。
カラスばかり目立つ、魅力の無い庭になってしまった。

仕方が無いと諦めようか。

                          春風するめ

明るい奴って..


朝、笑顔で通る声で「おはようございます」と、挨拶する奴
がいる。
こちらが、気分が悪い時であっても、ついその笑顔につら
れてしまう。
いつも、元気の良い奴は、笑顔を絶やさない努力をしてい
る。
自分の精神状態と身体の健康維持まで考えているのでは
ないか。
その様に思え、「出来るか」と問われたら「出来ません」と
私なら即答してしまうかも。
その意味で、羨ましいかぎりの挨拶である。

昔の私だって、ニコニコしていたように思うが、今はふてくさ
れた年寄りになってしまった。
あいつは、夢を持って生きているように見える。
そのように感じ、私も今一度、夢か信念、こだわりでもいい
や持っていこうか、どうしようかと考えはじめようかと。
そのような事を思い耽っていると、庭に嫌われ者のカラス
がヒヨドリの為にリンゴぶら下げているリンゴを食べに来た。

枝の張っている間隔が、狭すぎるのだろうか、カラスは何回
か飛びつこうとチャレンジしても駄目のようだ。
次に来たのは、リスでも無いのにスースッスて枝を、登る
奴がいた。
ネズチューだ。
あいつ私に、あいさつも、断りも無しに、枝を伝い歩いてリン
ゴを喰べに来るのには、ビックリした。

こんなの見ていて、ハッと気づく「あいさつの仕方がどうだ」の
とか、大したことない問題ではないのでは無いかと。
変なことクヨクヨ考えていると、みんなから、おいてきぼりに
なりそうだ。
空元気だしも出していこうか。

                          春風するめ

佇む

雪を載せた枝の下に身を隠すように止まっているヒヨドリだ。
今日は天気も良く、いくらか暖かい様に感じるが午後の3時を
廻った。
これから徐々に寒くなっていくが、この枝で一晩過ごすのだろ
うか。
この時間に、生命保険を勧誘する綺麗なお姉さんが来た。
どちらを相手にしようか迷うところだよ。
結局、トリさんのことにした。
ガイドブックを置かせてあげることにして帰らせた。

少しズームアップしても後ろ姿は変わらない。

なんで変わるの

朝、4時40分頃だ、この時間帯で起きている人は
そんなにいないはずだし車の通り少ないと思っていて
車を運転していた。
スピードもそこそこに出しながら、もう少しで信号のあ
る交差点だ。
そこは、人や車が来た時に感知するセンサー付き信号
機である。
そのトの時の交差点に差し掛かったが、右には車が停
止していないのでスピードを緩めず通過しようとしてい
たら、進行方向の信号が黄色になり赤信号に変わった。
「なんで変わるの」っと、いった気持ちになりながら停止
線前に停止した。
そうださ、車を停止させて青信号になるまでいたが車
と人も私の前を横切らないからね。
自動的に切り替わる信号機でも無いのにと文句をいい
そうになった。。

その時だよ、キツネが珍しく頭感知器のあたりをぐるぐる
回っているのさ。何あるのか暗くて分からないが。
かれの仕業だ。
キツネくらいで感知するのかな、人で感知するのを見た
事あるが。
いずれにしても人だけが、道路を使用しているという考えを
改める必要があると知る、朝だった。

                        春風するめ

事務所近くに

朝6時頃だろうか、洗車機置き場に行こうと歩いて
いた。丁度、そこへキツネが通りかかり、私が急に飛び
出した格好に見えたようで驚いていた。
そして、私に向かって「ウワッ」というように聞こえたが
吠えていた。
普通、キツネって逃げるのが先のように思えたが。
珍しい行動だ、近所の数少ない動物になってきている。
そんな閑静な場所だから、パトカーも良く通る場所でも
ある。
事務所横の道路幅が広く、片側二車線であり、あいの里
からパープル道路(片側三車線)を通過して事務所までの
間に速度標識が50km/h制限になっいて途中で速度制
限が40km/hに変わる。
これが、ネックになっている。
通常、北海道の人は、50km/hの所を60km/hで走って
いても10km/h、オーバーだと見てみない振りしてくれて
いるので、その様な運転速度で走行している。
漫然とした運転していると、道路標識が40km/hに変わっ
た所を見逃してしまう。少なくても10km/hを落とさないと
覆面パトカーに御用となってしまうのだ。
つまり20km/hオーバーになるからだ。
多いとき一日で5台以上、捕まる。どこに隠れているのか
まったくわからないが、うまく見つけるものだ。
ただ、車のスピードを出すには良い道路環境かも知れんが。
色んな意味で、警察の好意に甘えた行動は良くない。
交通事故を無くすための一員としてね。

自然環境も良く、スピードも控えめにしていれば、この場所は
ゴクラク極楽というところか。

                           春風するめ

オー寒いと…

朝、外に出ると当たりは雪が降ったばかりで真っ白な
世界雪が、降りましたよと思わせる量だ。
風が吹く車が通るなど、その度に雪がサラッと右左と宙に
舞うのである。
その小雪の下に、黒ずんでいるアスファルトの道路がアイ
スバーン状態だ。
その様は、見ようによっては異様にも思える。
降ったばかりの雪景色の世界は、綺麗な人が薄化粧をした
ように連想させる(怪しくも悲しい謂われの雪女のこと)。
そこで、ひょんな事をおもいだした。
綺麗な花にはトゲがあるといういわれだ。
日本にはあまり、見られないジギタリスという綺麗な花がある。
この花も二面性がある。
花の形は、事務用つかう指サックに似ている。
鑑賞ようにも薬用にも使えるそうだが、花言葉では、「不誠実」
「きみは、まだ美しいだけである」だそうだ。
医薬品(利尿作用など)にも使えるというもう一つの顔がある。
その仕え方を間違えると死を招くといわれている。
日本では、医薬品扱いになっているそうだ。

「綺麗な花には、トゲがある」「綺麗な雪景色には、滑る危険が
潜んでいる」という、もう一つの顔があることを忘れちゃいけな
いということか。

                          春風するめ