シューベルトの「ザ・グレート」

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

少し前の話しになりますが、昨年夏の北海道新聞の音楽紹介欄にシューベルトのハ長調の交響曲「ザ・グレート」が載っていました。

指揮者はチェリビダッケでオケはスエーデン放送交響楽団とのことでした。

チェリビダッケのフアンで且つグレート好きの我が身としては見逃すわけにはいかないと思っていたがなかなか購入の機会がなかった。

昨年末にようやく行き付けのCDショップへ行き早速探したが見つからない。馴染の店員に調べてもらうと輸入盤なので取り寄せに2~3週間かかるとの事だった。今年に入ってようやくシヨップから入荷したと連絡が入った。

早速家に帰って聴いてみると予想に反してテンポは速めで晩年のチェリビダッケとはかなりちがって拍子抜けする。調べてみるとこのCDは1969年のライブ録音で57歳の若かりし(?)ときの演奏だった。新聞の紹介では「強い音でも威圧的に鳴らさず柔らかくて透明感のある響きが美しい。圧巻は第2楽章のクライマックスで、すさまじい大音響から長い間をとっての静寂には息をのむ。音楽の奔流から流麗さを失わない第4楽章も素晴らしい。」と紹介されていた。演奏時間は48分52秒で、1994年82歳のときのミューヘンフイルとの演奏は54分を軽く超えているので、晩年になればなるほどテンポが遅くなっているのが分かる。チェリビダッケのCDはあまり録音が良くないものが多いが、このCDは結構音が良い。ちょっと得をした気分になる。

一昨年夏に購入したジュリーニのグレートは遅めのゆったりしたテンポで演奏している。やはりシューベルトは遅いテンポのほうがスケールが大きくて良いと思う。ちなみにグレートのマイコレクションを調べると現在LP2枚CD7枚の計9枚あって一番長い演奏はデイヴィッド・ジンマン指揮のチューリヒ・トーンハレ管弦楽団で、56分24秒。続いてジュリーニ指揮ベルリンフィルのライブが54分9秒、一番短いのはルドルフ・ケンペ指揮ミューヘンフイルハーモニック管弦楽団で47分52秒、このチェリビダッケのCDはごく平均的な長さか。

グレート交響曲はシューベルトの死後シューマンが発見してメンデルスゾーンが初演したという歴史的な交響曲でシューマンが「天国的な長さ」と言って絶賛したとのこと。その後、マーラーや、ブルックナーが1時間を越える交響曲を量産したので長さについては驚かなくなったが、それにしても1時間弱の交響曲を聴き比べるのはかなりしんどい。私には上記の9枚の中ではジンマンの物が一番好きだ。続いてはジュリーニかな。晩年のチェリビダッケのミューヘンフイルとの演奏はまだ聴いていないので、近々手に入れたいと思っているが、もう廃盤になっているらしい。同じ交響曲なのに指揮者が変わるとこうも印象が変わるのが面白い。                        人生黄昏

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チエリビダッケ
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ジンマン
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ジュリーニ

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